[第4回]中国との比較を通してシニア世代におけるキャッシュレス社会について考えよう〜日本と中国の比較〜

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第4回は今までのまとめも兼ねて、中国と日本の比較を通して、日本におけるシニア社会への電子決済の課題について考えていきましょう。
これまでの記事は以下からお読みになることができます。


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3.[第3回]中国との比較を通してシニア世代におけるキャッシュレス社会について考える〜日本の電子決済事情〜







日本と中国の電子決済事情を比較

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日本と中国の電子決済を大別すると上の図のような感じです。
詳しくはこの連載コラムの第2回、第3回をご覧になってください!

中国のシニア世代の電子決済事情

中国のシニア世代の電子決済事情について新华网「北京超七成老人歡迎移動支付」を参考にお話していきます。ただし、このデータはネット社会がかなり発達している北京で取られたものですので、中国全土とは必ずしも一致しないことにご注意ください!

上の表がまとめたものです。
やはり70歳上になると、日本と似たような現象が生じてしまっていました。
しかし特徴的なことは、70歳以上の方々でもスマートフォンの利用・モバイル決済の利用に否定的な方々が7%しかいないことです。

ある句はスマートフォンの世の中を上手に表していました。

就好比开车,以前能开车算个技能,现在有个驾照就是生活便利的保证。移动支付也是一样的道理。
「運転を例にとると、以前は運転できることが自分のスキルであったが、現在は運転免許を持っていることは生活が便利になるという証である。モバイル決済も同じような道理なのだ。」

つまり、ここで述べていることは「生活が便利になるモバイル決済はシニアであっても習得して当然だ」ということなんです。
運転免許がないと生活が不便になるように、スマートフォン・モバイル決済がないと同じように不便になると言っているんです♪

シニア世代へのキャッシュレス浸透に対する中国と日本の差




おそらくこれまでのデータを総合すると、日本と中国のシニア社会へのキャッシュレス進展度合いはあまり大差がないものと考えられます。しかし、大きな差があるのは「キャッシュレス・電子決済」への意識の差です。

その差が生じてしまうのは、日本と中国の電子決済の普及率の差が物語っているとも言えるのですが、日本はキャッシュレスに対して肯定的なシニアの方々が50%しかいません。一方で、中国では80%以上の方々が肯定しています。
キャッシュレス社会が良いものだとするならば、この差はおそらく5年後には実際の数値となって効果が現れてくるでしょう。

差が生まれる原因

中国では、家賃の支払いがモバイル決済指定となったりと、モバイル決済(キャッシュレス)に変更しないと生活できない社会になりつつあります。つまり、モバイル決済ができるようにならなくてはならない切迫した必需性があるのです。

一方で、日本はどうでしょうか?そんな差し迫った必要性はありませんよね。
現金さえ持っていれば、どこでも生活していくことができるますよね!

つまりは、日本と中国のシニア世代における差が生まれる大きな原因としては「電子決済に対する必需性の程度の違い」だと結論づけることができると思います。

(東京大学経済学部 大木 涼太郎)

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